こんにちは。損切り爺こと幸爺さんです。
さて、今日は私の好きなAI翻訳が柱の「ロゼッタ」をご紹介します。
ロゼッタには愛着があり、長い間観察しています。
以前から、株の値動きが激しいので、私の中では「暴れ馬のロゼッタ」と名付けています。
将来的にも有望株だと判断していますが、現在はボックス圏内での動きに終始しています。
ポジションを取る時は、必ず逆指値を入れて、損切りを早めにすることをお勧めします。
事業内容
AIとWeb検索活用の自動翻訳サービス・ソフトの提供している会社です。
特に医療や法務、財務、通信など専門的な産業向けの翻訳に特化しています。
ロゼッタに期待が持てる理由
ロゼッタの主力商品は、2017年11月にリリースされた「自動翻訳T-4OO Ver.2」で導入企業は、現在3000社を超えています。
ロゼッタが得意としている産業の専門分野は、医学や化学、法務、IT・通信、金融・財務・経理など多岐にわたっており、英日翻訳では精度95%という圧倒的な精度を実現しています。
特に直近 1 年間で受注高が 5 倍近くまで増加するほど販売は絶好調です。
ストックビジネス
更に、「自動翻訳T-4OO Ver.2」は月額制のストックビジネスであるため、時間経過とともに収益が積みあがる方式なのです。売ったらお仕舞の商売ではないところも強みです。
多様な業務提携による販売拡大
AI翻訳の販売の拡大は、ロゼッタ単独ではなく翻訳関連サービスを行う企業との提携で進めています。
「ダイワボウ情報システム」や「オリックス」などの大手企業と代理店販売契約を締結しています。
ウェアラブル通訳デバイス『T-4PO』開発
2019年9月より、飛島建設との建設業向け多機能ハンズフリーシステムの共同開発開始に着手しました。
下のリンクから、ロゼッタが開発中の「ウェアラブル通訳デバイスT-4PO」を見ることができますが、ロゼッタの有望株としての将来性があることが理解てきます。
『T-4PO Construction』のコンセプトムービー
日本取引所グループとロゼッタが実証実験を開始
2018年9月から、人工知能による企業の IR 情報の自動翻訳の精度向上に向けて、日本取引所グループと実証実験を開始しています。
国は、一部上場の基準として、IR情報を日本語と英語による表記を義務付ける方針です。
ロゼッタの財務状況(2019年2月時点)
自己資本比率 | 45.1% | 低い、一般的に40%以上あれば倒産しない。 |
利益剰余金 | -289百万円 | |
有利子負債 | 523百万円 | |
ROE | 24.5% | 十分に高い。東証1部上場企業の平均8%、欧米企業10%超。 |
ROA | 9.7% | 十分に高い。大企業のROAは2%台、欧米企業4%台。 |
営業CF | 825百万円 | 本業の儲け(※特に重要)、プラスであること。 |
投資CF | -696百万円 | マイナスは積極的に投資活動を行っている。 |
財務CF | -232百万円 | マイナスは借入金の返済や自社株買いを示す。 |
現金等 | 851百万円 | 会社の預金残高。 |
有利子負債 | 523百万円 | 利息支払いがある借入金。 |
「自己資本比率」と本業の儲けを示す「営業キャッシュフロー」は特に重要な経営指標です。
自己資本比率は、40%未満になると倒産のリスクが高まります。
ロゼッタの自己資本比率が45.1%と低いのは、2018年2月期の赤字の影響によって、利益余剰金が-289百万円となったことに起因しています。
ただ、ロゼッタは2019年2月期から黒字化し、更に本業のAI翻訳が急伸していますので、2020年2月期には利益余剰金はプラスに転じ自己資本比率も大幅に上昇すると予想しています。
また、営業キャッシュフローでは825百万円と本業で現金収入を得ていることが分かります。
ROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)は、稼ぐ力を測るモノサシとして重要視されていますが、ロゼッタは何れの数値も平均より高く、大手の企業の平均よりも収益率が高いと言えます。
「現金等」と「有利子負債」を比較すると、「現金等」のほうが多いので、財務の健全性が高いと言えます。
大幅増収増益の第一四半期決算
7月12日に2020年2月期の第一四半期決算が発表され、前年同期比で売上149.8%、営業利益379.2%、経常利益368.6%と大幅な増収増益となりました。
2019年2月期第1四半期 | 2020年2月期第1四半期 | |
売上高 | 6億5100万円 | 9億7500万円 |
営業利益 | 4400万円 | 1億7000万円 |
経常利益 | 4600万円 | 1億7000万円 |
純利益 | 3500万円 | 1億1000万円 |
1株当たり利益 | 3円57銭 | 10円75銭 |
増収増益の要因は、MT事業のAI翻訳機「T-4OO(ver.2)」が会社でも予想できないくらい受注が凄いのです。
ロゼッタでは以下の様に説明しています。
今期から当面の間、MT事業の売上成長率が落ち着く(目安として対前年比150%)までは、業績予想は固定値として開示しないこととしております。
つまり、MT事業の売り上げが凄すぎで予想が出せないと言っているのです。
ロゼッタが提供しているグラフをご覧になれば、一目瞭然です。
ロゼッタの株価
9月13日の株価です。
終 値 3,265円 前日比 +5(+0.15%)
3,240円 始値
3,360円 高値
3,240円 安値
92,900株 出来高
不安材料
経営状態や事業に対する不安材料
経営状態の不安材料については、利益余剰金がマイナスで自己資本比率が低いことが、少し気になる点ですが、2020年2月期には大幅な増収増益によって、利益余剰金はプラスに転じ、自己資本比率も2017年2月並みの70%以上に回復するとみています。
また、事業の不安材料については、グーグルなどの無料翻訳が精度を飛躍的に向上させることも考えられますが、短期間に専門分野の翻訳精度を向上させるのは難しいと考えています。
株価の不安材料
9月6日の時点で、信用の買い残が1,462,100株もあります。株価が上昇してくれば、信用買い残の決裁売りが出て、株価の上昇を押さえます。
また、機関投資家の空売りが約800,000株ありそうですが、空売りは株価が上昇すると買戻しを余儀なくされるものなので、株価の上昇に弾みをつける可能性があります。
以上の様に、信用取引の買い残と売り残の株数が多いため、株価が上昇するためには、かなりインパクトがある好材料が欲しいところです。
株価上昇には、しばらく時間を要すると考えています。
株価の推移
今年の4月の決算発表後に急騰し、その後下げトレンドに入り、6月から現在までボックス相場が続いています。
この間、「ダイワボウ情報システム」との販売代理店契約や「オリックス」との業務提携の発表、また「いちよし証券の買い(A)判断」などもありましたが、一時的に買われて高くなっても売られて戻る展開が続いています。
まとめ
私が長年にわたって観察している「ロゼッタ」をご紹介しました。
MT事業が絶好調で、業績予想は非開示としていますが、2020年2月期連結業績は大幅増収増益は間違いないと踏んでします。
なぜなら、会社は「今期から当面の間、MT事業の売上成長率が落ち着く(目安として対前年比150%)までは、業績予想は固定値として開示しないこととしております。」と発表してます。
「儲かっていますが、言えません」と言っているようなものです。
確かに、開発費や優秀な人材の確保など費用面でも拡大していることは想像に難くありませんが、その費用もはるかに凌ぐ収益が確保できると考えています。
株式投資は、様々なリスクや不確実性があり、将来性がある企業に投資しても、必ずしも株が上がり利益が得られる訳ではありません。
株式市場を取り巻く、ファンダメンタルズや個別の企業の経営状態を把握しながら、慎重に銘柄選びをすることが大切です。
毎回、述べておりますが、含み損を抱えないように「早めの損切り」で対応しましょう。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。